研究員たちの思春期〜恋の仕方が分かりません!〜
突然の理仁の衝撃的発言。
初耳。
「それは院卒業したら?」
高尾さんが聞く。
「いや、この間の学会に来てた人からラボのメンバーにならないかって誘いがあって、できればすぐ」
そう言う目と目が合う。
寝耳に水状態の私の顔を見て、苦笑いになった。
「ごめん」
そう言って視線を落とす。
私は突然のことに言葉が出てこない。
否応なく空気が悪くなる。
「いや、俺はすごくいいと思うよ」
高尾さんが理仁をフォローした。
私も頭では理解してる。
理仁の能力で、あの二流大学の小さな研究室にいるのは勿体ないことくらい。
分かってるし、応援もしたい。
だけどせっかくやっと恋が実ったばかりで、気持ちが追いつかない。
「教授の推薦で大学の給付型奨学金も貰えそうなんだよね」
理仁がおどおどと私を見てきたのが分かった。
「期間はどのくらいなの?」
高尾さんが私の代わりに聞く。
「とりあえず12ヶ月行って、戻ってきて博士号とったら本格的に向こうのラボに在籍したい」
私の顔を伺ってばかりだ。
やめてほしい、そういうこと。
「授業料も免除だし、給与も出るんだよ?良くない?」
「それは分かるんだけど、気持ちが追いつかない」
私はやっと理仁の目を見た。
「俺は応援するけどね。日本にいるのは勿体無いよ」
高尾さんの声に、優那も「そうそう」と加担する。
「留学した方がいいよ、絶対」
そう言って、全員が私の反応を待つ。
初耳。
「それは院卒業したら?」
高尾さんが聞く。
「いや、この間の学会に来てた人からラボのメンバーにならないかって誘いがあって、できればすぐ」
そう言う目と目が合う。
寝耳に水状態の私の顔を見て、苦笑いになった。
「ごめん」
そう言って視線を落とす。
私は突然のことに言葉が出てこない。
否応なく空気が悪くなる。
「いや、俺はすごくいいと思うよ」
高尾さんが理仁をフォローした。
私も頭では理解してる。
理仁の能力で、あの二流大学の小さな研究室にいるのは勿体ないことくらい。
分かってるし、応援もしたい。
だけどせっかくやっと恋が実ったばかりで、気持ちが追いつかない。
「教授の推薦で大学の給付型奨学金も貰えそうなんだよね」
理仁がおどおどと私を見てきたのが分かった。
「期間はどのくらいなの?」
高尾さんが私の代わりに聞く。
「とりあえず12ヶ月行って、戻ってきて博士号とったら本格的に向こうのラボに在籍したい」
私の顔を伺ってばかりだ。
やめてほしい、そういうこと。
「授業料も免除だし、給与も出るんだよ?良くない?」
「それは分かるんだけど、気持ちが追いつかない」
私はやっと理仁の目を見た。
「俺は応援するけどね。日本にいるのは勿体無いよ」
高尾さんの声に、優那も「そうそう」と加担する。
「留学した方がいいよ、絶対」
そう言って、全員が私の反応を待つ。