ひと夏の想い出 〜また貴方に会えたら〜

不安な気持ち

「海里ー!」



いつもの様に走って海里の方に行くと笑顔で迎えてくれる。




さっきのおばあちゃんの話を聞いて、海里と浜辺以外で会ったことない事を思い出した。



「ねぇ海里。 今日は違う所に行ってみない?」



海里は急に真剣な顔になり「なんで?」と聞いてきた。




「ほら! 海里とは浜辺以外で会わないじゃん?
だから、他の所も一緒に行きたいなって思ったの」




「俺はこの浜辺がいい。」




「そっか! わかった!」



「……」




今まで見たことない顔をしてる海里を見て
これ以上話しかけれなかった。
そのまま暗くなるまでずっと無言のままだった。
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