教師×教師?!
入学式当日。
今日は、教員は午前中に出勤で体育館などの準備をして午後から新1年生たちが登校し、入学式をやるという予定。どんな子達が入学してくるのかとっても楽しみだけど、不安もある。生徒達と仲良くやっていけるのか、親達から苦情は来ないかなど。きっと、律先生も同じようなこと思ってるんだと思う。
「じゃあ、今から体育館に行って椅子を保護者と新1年生と教員分並べましょうか。」
そして体育館に着く。
体育館は、カーテン全開だが椅子が何一つ並べられていない。壁の飾りさえもなかった。
「じゃあ、皆さん。椅子を並べましょう。」
校長が指示を出すと、律先生ともう1人の若い先生がステージの下の引き出しを開けた。そこには大量に椅子が折り畳まれた形で入っていた。
私は手伝わないとと思って、2個椅子を持ったが意外と重かった。重い物を持つのが苦手な私にとって地獄だった。
「紬先生。椅子2個とも運びましょうか?」
「えっ...でも。」
「良いんです。」
「あ、ありがとうございます...。」
私が持ってた椅子を律先生は軽々持ち2個とも並べるところに並べた。
「律先生って優しいのね...。」
かっこいい...。
んっ!な、なに声に出してたの私!椅子を並べるの手伝わないと。
「つーむぎせんせー!」
「な、なんです?!」
振り返るとそこには、確か2年生の担任を持つ先生がいた。
「一緒にお話でも〜!」
「えっと...確か2年1組の担任の...。」
「佐藤雅史で〜す。はやく、俺の名前覚えてくださいね!紬先生!」
雅史先生は、なんと私の肩に手を乗せてきた。
「ま、雅史先生?!」
「ところで、紬先生?彼氏とかいないんですか?」
「か、彼氏?い、いませんよ。出来たことありません...」
「なら、俺と...。」
「おい、雅史先生。こんなに紬先生にくっつくなよ。紬先生が困ってるだろ。」
「律先生?!」
「ちぇっ。あーもー!わかったよ!ったく、邪魔しやがってよ〜」
雅史先生はぶつぶつ何かを言いながら椅子を持ちに行った。
「本当、馬鹿野郎だな。雅史は...。」
「...人のこと馬鹿野郎って言っていけないんですよ。教育者としてそのくらいわかってますよね?」
「えっ。紬先生...?」
「人に対して馬鹿とかいう人は大っ嫌いです!」
腹が立った私はその後何度も呼んでくる律先生を無視した。
そして、入学式の時間。新1年生が親と一緒に続々と体育館へ入ってきた。
それよりも、紬先生の隣に座っているがあの件から紬先生は一言も話をしてくれなくなった。なんで、俺がこんな目に...。元の原因といえば雅史が!紬先生に!セクハラと訴えられても良いレベルに紬先生に触ってたから!
「紬先生...?」
「プイッ」
「...。」
そんな事をしているうちに全員揃い入学式が始まった。校長がステージの上に上がる。
「えー、みなさん。今日は桜が咲き良い天気に恵まれ最高の1日となりました。えー、ごほん、これから君たちは、社会へ旅立つ一歩を踏むのです。卒業式までには全員進学、就職決めれるように頑張りましょう。先生達は
君たちを応援しております。」
校長の話が終わりそして、生徒達1人ずつの名前を呼び終わった。
「それでは、入学式を終わります。」
「じゃあ、律先生、紬先生?皆さんを教室まで誘導宜しくね!」
俺と紬先生は、それぞれのクラスの席の前に立った。
「じゃあ、1組のみんな、教室へ行こうか。立ち上がって!」
俺がそう言うと生徒達は素直に立ち上がり、俺が歩き出すと歩き出した。
教室につくと、ロッカーにも机にもなにも入っていなかった。
「皆、改めてご入学おめでとうございます。俺は、今日から1年間、担任をする大舞律です。律先生と呼んでくださいね〜!」
「りっせん」
「りつせん」
「いや、初対面なんだから律先生と呼んでくれ...」
そして連絡が終わり生徒達は下校の時間になった為、家に帰った。俺は2組の教室に行った。
「つーむぎせんせ〜」
「ふん」
「まだ怒ってるんですか?朝のこと。」
「知らないわよ。」
「あー、1人でまだ怒ってるー !!!」
「うっさいわねえ」
「良い歳した大人がそんな怒ってたら生徒達の教育に悪いですよー?」
「大体、律先生が雅史先生のこと馬鹿野郎とか言ってたからなんですよ?」
「そ、それは...。」
「馬鹿って言った人も馬鹿なんですよ?」
「馬鹿って言った」
「お黙り!」
「うぬぬぬ...。」
「もう、貴方とは口を聞きたくありません!!私はもう仕事残っていないのでさようなら」
「ち、ちょっと?!紬先生?!待ってください?!」
俺が呼び止めるが無視して紬先生は階段を降りて行ってしまった。やばい、このままじゃ本当に紬先生は雅史のものに...。
「きゃーーー!」
階段の方から叫び声が聞こえた。その叫び声は、紬先生の声だとすぐ気が付いた。
****
...あれ、私は一体...。
目を開けると見たことがない天井が視界に入る。周りを見渡すとどうやら、ここは保健室みたいだった。
「あ、起きたみたいね」
私に声をかけてきたのは、白衣を見に纏っている女の先生だった。
「貴方は保健の先生...?」
「あー、まだ私のこと覚えてないみたいね。私は、松山綾雛(マツヤマ アヤヒナ)。紬先生の事は律先生から聞いたわ。階段から転けたんですって?気を付けてよね」
「り...律先生...?って、あの1年1組の...?」
綾雛先生は、コクンと頷いた。
「階段から落ちた貴方を発見して、律先生がここまで連れてきてくれたのよ?」
どうして?え?まさか、律先生...私の事...。そう考えただけで頭の中は真っ白くなった。
「ど、どうやって私を保健室に...?」
綾雛先生は、ニヤニヤした。
「ここまでね、律先生が紬先生をお姫様抱っこして連れてきたのよ。」
「恥ずかしいっっ!!」
私はその言葉とともに、両手で顔を覆った。
「紬先生、どうですか?大丈夫ですか?」
保健室の入り口のドアから律先生が顔を覗かせた為、枕をとった。
「律先生のおかげで紬先生はとても元気ですよー。」
律先生に向かって枕を投げた。すると、顔面に当たった。
「いてえ!」
「このセクハラ教師!!さっさと保健室から出て行ってよ!」
「お、落ち着いて...紬先生。律先生が貴方を助けたんだから!」
今日は、教員は午前中に出勤で体育館などの準備をして午後から新1年生たちが登校し、入学式をやるという予定。どんな子達が入学してくるのかとっても楽しみだけど、不安もある。生徒達と仲良くやっていけるのか、親達から苦情は来ないかなど。きっと、律先生も同じようなこと思ってるんだと思う。
「じゃあ、今から体育館に行って椅子を保護者と新1年生と教員分並べましょうか。」
そして体育館に着く。
体育館は、カーテン全開だが椅子が何一つ並べられていない。壁の飾りさえもなかった。
「じゃあ、皆さん。椅子を並べましょう。」
校長が指示を出すと、律先生ともう1人の若い先生がステージの下の引き出しを開けた。そこには大量に椅子が折り畳まれた形で入っていた。
私は手伝わないとと思って、2個椅子を持ったが意外と重かった。重い物を持つのが苦手な私にとって地獄だった。
「紬先生。椅子2個とも運びましょうか?」
「えっ...でも。」
「良いんです。」
「あ、ありがとうございます...。」
私が持ってた椅子を律先生は軽々持ち2個とも並べるところに並べた。
「律先生って優しいのね...。」
かっこいい...。
んっ!な、なに声に出してたの私!椅子を並べるの手伝わないと。
「つーむぎせんせー!」
「な、なんです?!」
振り返るとそこには、確か2年生の担任を持つ先生がいた。
「一緒にお話でも〜!」
「えっと...確か2年1組の担任の...。」
「佐藤雅史で〜す。はやく、俺の名前覚えてくださいね!紬先生!」
雅史先生は、なんと私の肩に手を乗せてきた。
「ま、雅史先生?!」
「ところで、紬先生?彼氏とかいないんですか?」
「か、彼氏?い、いませんよ。出来たことありません...」
「なら、俺と...。」
「おい、雅史先生。こんなに紬先生にくっつくなよ。紬先生が困ってるだろ。」
「律先生?!」
「ちぇっ。あーもー!わかったよ!ったく、邪魔しやがってよ〜」
雅史先生はぶつぶつ何かを言いながら椅子を持ちに行った。
「本当、馬鹿野郎だな。雅史は...。」
「...人のこと馬鹿野郎って言っていけないんですよ。教育者としてそのくらいわかってますよね?」
「えっ。紬先生...?」
「人に対して馬鹿とかいう人は大っ嫌いです!」
腹が立った私はその後何度も呼んでくる律先生を無視した。
そして、入学式の時間。新1年生が親と一緒に続々と体育館へ入ってきた。
それよりも、紬先生の隣に座っているがあの件から紬先生は一言も話をしてくれなくなった。なんで、俺がこんな目に...。元の原因といえば雅史が!紬先生に!セクハラと訴えられても良いレベルに紬先生に触ってたから!
「紬先生...?」
「プイッ」
「...。」
そんな事をしているうちに全員揃い入学式が始まった。校長がステージの上に上がる。
「えー、みなさん。今日は桜が咲き良い天気に恵まれ最高の1日となりました。えー、ごほん、これから君たちは、社会へ旅立つ一歩を踏むのです。卒業式までには全員進学、就職決めれるように頑張りましょう。先生達は
君たちを応援しております。」
校長の話が終わりそして、生徒達1人ずつの名前を呼び終わった。
「それでは、入学式を終わります。」
「じゃあ、律先生、紬先生?皆さんを教室まで誘導宜しくね!」
俺と紬先生は、それぞれのクラスの席の前に立った。
「じゃあ、1組のみんな、教室へ行こうか。立ち上がって!」
俺がそう言うと生徒達は素直に立ち上がり、俺が歩き出すと歩き出した。
教室につくと、ロッカーにも机にもなにも入っていなかった。
「皆、改めてご入学おめでとうございます。俺は、今日から1年間、担任をする大舞律です。律先生と呼んでくださいね〜!」
「りっせん」
「りつせん」
「いや、初対面なんだから律先生と呼んでくれ...」
そして連絡が終わり生徒達は下校の時間になった為、家に帰った。俺は2組の教室に行った。
「つーむぎせんせ〜」
「ふん」
「まだ怒ってるんですか?朝のこと。」
「知らないわよ。」
「あー、1人でまだ怒ってるー !!!」
「うっさいわねえ」
「良い歳した大人がそんな怒ってたら生徒達の教育に悪いですよー?」
「大体、律先生が雅史先生のこと馬鹿野郎とか言ってたからなんですよ?」
「そ、それは...。」
「馬鹿って言った人も馬鹿なんですよ?」
「馬鹿って言った」
「お黙り!」
「うぬぬぬ...。」
「もう、貴方とは口を聞きたくありません!!私はもう仕事残っていないのでさようなら」
「ち、ちょっと?!紬先生?!待ってください?!」
俺が呼び止めるが無視して紬先生は階段を降りて行ってしまった。やばい、このままじゃ本当に紬先生は雅史のものに...。
「きゃーーー!」
階段の方から叫び声が聞こえた。その叫び声は、紬先生の声だとすぐ気が付いた。
****
...あれ、私は一体...。
目を開けると見たことがない天井が視界に入る。周りを見渡すとどうやら、ここは保健室みたいだった。
「あ、起きたみたいね」
私に声をかけてきたのは、白衣を見に纏っている女の先生だった。
「貴方は保健の先生...?」
「あー、まだ私のこと覚えてないみたいね。私は、松山綾雛(マツヤマ アヤヒナ)。紬先生の事は律先生から聞いたわ。階段から転けたんですって?気を付けてよね」
「り...律先生...?って、あの1年1組の...?」
綾雛先生は、コクンと頷いた。
「階段から落ちた貴方を発見して、律先生がここまで連れてきてくれたのよ?」
どうして?え?まさか、律先生...私の事...。そう考えただけで頭の中は真っ白くなった。
「ど、どうやって私を保健室に...?」
綾雛先生は、ニヤニヤした。
「ここまでね、律先生が紬先生をお姫様抱っこして連れてきたのよ。」
「恥ずかしいっっ!!」
私はその言葉とともに、両手で顔を覆った。
「紬先生、どうですか?大丈夫ですか?」
保健室の入り口のドアから律先生が顔を覗かせた為、枕をとった。
「律先生のおかげで紬先生はとても元気ですよー。」
律先生に向かって枕を投げた。すると、顔面に当たった。
「いてえ!」
「このセクハラ教師!!さっさと保健室から出て行ってよ!」
「お、落ち着いて...紬先生。律先生が貴方を助けたんだから!」