クールな完璧先輩は推し活女子を溺愛する
「──と、いうことで響一郎が放課後に鳥飼さん、君に個人レッスンをしてだね……。
あ~~~、鳥飼さん?席に着きなさい。響一郎もいつまで寝ておるのだ?」

今し方、魅亜に声を掛けた、
この4人の中で最も冷静な理事長が、慌てふためいている魅亜に椅子を奨めた。

響一郎はというと、父である校長が3カウント数えたところでムックリと起き上がった。

「だ!大丈夫ですか?先輩!?」
「ああ、単なる事故だ。気にしないで」

ズレた眼鏡を直し、あくまでも平静を装い席に着く。

しかし彼の顎は赤く腫れてジンジンと痛んでいた。
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