内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
変化
大和を連れて大雅に会いに行くようになってから、毎週土曜日の朝に祐奈の家に車が来るようになった。
大雅からの迎えの車である。
祐奈が彼と地元で会うのを拒否すると、宇月温泉と都内の中間地点にある、天沢ホテルで会うことになった。宇月温泉から、そこまでは車で四十分ほど。
大雅自ら迎えに行きたいという彼の提案を祐奈はやはり断った。
とにかく、宇月では彼は目立ちすぎるのだ。祐奈が彼の車に子供を連れて乗り込むところなど、誰かに見られたらあっという間に噂になってしまう。
祐奈は電車で行くと主張したが、これは大雅に突っぱねられた。
そして結局、彼が迎えの車を手配するということで落ち着いた。
目立たないように実家の裏口につけてもらった白い車に乗り込んで、大和をチャイルドシートに乗せると、彼はきゃっきゃっと声をあげて喜んだ。
秋月家には自家用車がないから今まで大和は車に乗るということがあまりなかった。だから彼は週に一度のこのドライブを大いに楽しんでいるのである。
祐奈は自分も大和の隣に座り、見送りの母を振り返った。
「いってらっしゃい、天沢さんによろしくね」
穏やかに微笑む母の目をなんとなく見ることができず、祐奈はうつむいて「いってきます」と答える。
ドアが閉まると車は静かに出発した。
大雅からの迎えの車である。
祐奈が彼と地元で会うのを拒否すると、宇月温泉と都内の中間地点にある、天沢ホテルで会うことになった。宇月温泉から、そこまでは車で四十分ほど。
大雅自ら迎えに行きたいという彼の提案を祐奈はやはり断った。
とにかく、宇月では彼は目立ちすぎるのだ。祐奈が彼の車に子供を連れて乗り込むところなど、誰かに見られたらあっという間に噂になってしまう。
祐奈は電車で行くと主張したが、これは大雅に突っぱねられた。
そして結局、彼が迎えの車を手配するということで落ち着いた。
目立たないように実家の裏口につけてもらった白い車に乗り込んで、大和をチャイルドシートに乗せると、彼はきゃっきゃっと声をあげて喜んだ。
秋月家には自家用車がないから今まで大和は車に乗るということがあまりなかった。だから彼は週に一度のこのドライブを大いに楽しんでいるのである。
祐奈は自分も大和の隣に座り、見送りの母を振り返った。
「いってらっしゃい、天沢さんによろしくね」
穏やかに微笑む母の目をなんとなく見ることができず、祐奈はうつむいて「いってきます」と答える。
ドアが閉まると車は静かに出発した。