内緒の赤ちゃんごとエリート御曹司に最愛を刻まれました~極上シークレットベビー~
 二年ぶりに彼と口づけを交わしたあの時に、祐奈の胸に差し込んだあの弱々しい光。その光が確かなものになりつつあるのを感じながら、祐奈はまた口を開いた。
「……大雅だって一緒に住むようになったらきっと、大和早く寝てくれって思うよ。きっと」
 言い終えて、祐奈はホッと息を吐く。
 そして自分と大和を包み込んでもまだ余りある逞しい彼の腕に、もたれかかるように身を委ねた。
「うん……。でもそれもきっと、幸せなんだろうな」
 温かい言葉を耳に感じながら。

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