身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
それこそ籠の鳥になってもいいと思うほど。

「凛音、明日はここでゆっくり休んでろ。……明日だけじゃなく、ずっとここにいればいい」

柊吾の声が耳元をくすぐるのを感じながら、凛音は眠りの中に身を落としていく。

「……デザートを心ゆくまで味わってもらえて幸せでした」

完全に眠りに落ちる直前、凛音はうわ言のようにそうつぶやいた。

そのとき、閉じた目からひと筋の涙がこぼれ落ちた。



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