身ごもりましたが、結婚できません~御曹司との甘すぎる懐妊事情~
その想いがうれしくないわけがない。

それに凛音も柊吾と同じ気持ちだ。

キスや愛撫だけでは物足りない。

体の深い場所で柊吾を感じたくてたまらないのだ。

凛音はまっすぐ柊吾を見つめ、口を開いた。

「私も……あの、欲しいです」
 
柊吾の目が熱を宿しすっと細められた。

「だったら、善処も遠慮もしなくていいってことだな」
 
顔を真っ赤にしてうなずく凛音に柊吾がそう告げた直後、寝室の空気ががらりと変わった。

熱を含んだ吐息と喘ぎ声。

それ以外なにも聞こえない夜が始まったのだ。

そして、凛音はその晩も明け方近くまで眠らせてもらえなかった。







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