Livre magic〜願い続けた永遠〜
オズワルドさんは僕とメルキュールが異世界転生をしたこと、僕の前世を知っていて、僕に対して暴言を吐いた。その時、助けてくれなかったみんなに傷付いたけど、みんなは僕を受け入れてくれて、僕は変わることができたんだ。

「もうあの日から一年も経ったんだ」

「そうです。早いですよね」

オズワルドさんは裁判にかけられ、有罪判決を受けた。そして、魔力を奪われてこの国の外れにある刑務所に収監された。オズワルドさんが釈放されない限り、僕たちが出会ってしまうことはないだろう。次に会えた時は、出会った頃のように話せたらいいな。

そんなことを思いながら、僕はエリカと話をする。その時、ドタドタと廊下を走る音が響いた。

「ノワール、大変だ!」

部屋のドアが開き、僕の兄であるリオンが息を切らせながら部屋に飛び込むように入ってくる。とても慌てていて、どこかリオンらしくない。

「リオン、そんなに慌ててどうしたの?」

「リオンさん、大丈夫ですか?」
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