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「あら、倫の前でしか弾けないってゆーわけね」

「…うっせーよ」

フー…息をゆっくり吐くと白い煙が一筋、流れる。

「ま、いいけど。ちょっと、ここで煙草吸うのやめてよね?」

神聖な音楽室なのに、とこぼして俺を睨みつける麻里。
うっわ、また嫌味始まる…
俺はいそいそと携帯用吸殻ケースを取り出すとさっさと吸殻をしまいこんだ。

「わりーな」

「あははっ♪持ち始めたんだね、それ」

しかも高そうなやつだし!!指をさしてけらけら笑い出す麻里に、

「俺だってやるときゃやるんだよ」

しかもこれマジで高かったし…特注なんか頼んじゃったのがいけねーんだけど。
だけど、今金欠気味なのを思い出してチッ…思わず舌打ちをした。

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