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1ヵ月後、あたしはレオパレスから2LDKのマンションに移り住んでいた。

部屋代はレオパレスの何倍もしてあたしには到底出せそうもない金額に、あたしは目を見はった。

「あたし、今までのアパートでいいよ!」

それなのに、貴也さんってば。

「俺も住むからこんくらいでちょうどいいし、おまえに一銭も払わせないから」

って言ってくれた。

なんだか申し訳なくて、仕送りのレオパレス代くらいは払わせてもらうことにしたんだけど。
水道代も電気代も光熱費も全部貴也さん持ち。
服も靴も鞄も何もかも惜しみなく買い与えてくれる。

「俺はおまえの恋人だから当然なんだよ」

いつもそう言ってくれる。

だけど、いつもあたしの耳では自然と“恋人”の言葉が“愛人”って自動変換さてていたの…貴也さんわかってた?
恋人にここまで普通しないよ?

いつも心の中で突っ込む。

ねぇ、貴也さん…知ってる?

あなたの好きなこの笑顔で
いつもその場をやりすごすのって

本当に

本当に

つらいことなんだよ…?

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