カメラを趣味にしていたら次期社長に溺愛されました
ハッキリとした口調に月城さんの意思の強さと想いの強さを感じ、胸がキュウっと締め付けられた。
「好きという気持ちが陰口に臆する気持ちを超えた時、教えてくれ。そうしたら俺はきみを全身全霊で守り、愛するから」
どうしよう。
嬉しくて泣きそうだ。
こんなに私を想ってくれる人がいたなんて、奇跡みたい。
応えたい。
気持ちを伝えたい。
「また明後日」
月城さんは自宅に送り届けてくれたタイミングでシートベルトを外す。
「ありがとうございました」
お礼と、あとこれだけはと別れ際に伝える。
「私、覚悟を決められる強い人間になるよう、努力しますので。もう少し時間をください」
「わかった。ありがとう」
月城さんの今日一番の笑顔。
その笑顔が脳裏にずっと浮かんでいた。