僕の彼女はヤンデレです
「私の事嫌になったんでしょ……」

違う。

「ミチルが、俺の事嫌いになったんじゃないの?」
「私は嫌いにならないよ……。
でも、陸が他の子と喋るから……」
「仕事の休憩中におばあちゃんが麦茶を持ってきたから……」
「女の子が居る時点で断ったらいいじゃない!!」

むちゃくちゃだ。

「それしたら、感じが悪いからさ……」
「分かってるよ……」
「なら……」
「でも、イライラしちゃってどうしようも無いの!!ねえ、陸!!」

そう言って、しがみついて来るミチル。

「え、あ!どうしたの!?」
「仕事辞めてくれるかな?」

一瞬頭が真っ白になる。

仕事を辞める。

ぶっちゃけ働くまでは、仕事なんてしたら負けだと思っていた時期も有った。

でも、ミチルに出会って働く事を楽しいと思い始めたのだ。

いつか、ミチルを養ってなんて目標も出来たりして。

なのに、今ミチルが願っている事は俺が仕事を辞める事。

「あれえ……。
キツい仕事なんて、辞めれるんだよ……。
あ、もしかして、陸仕事辞めるの嫌なのかなぁ?そうだよね……」

ミチルが俺の気持ちを分かってくれたかと、思った。

しかし、次の台詞によりどん底に落とされる。

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