僕の彼女はヤンデレです
眠る時まで、俺にしがみついて眠る。

それは、絶対に離さないと言っているように感じる。

ミチルの髪が蜘蛛の糸のように俺の顔に絡み付く。

その感触すら愛しく感じる自分を重症患者のように感じながら、眠りに落ちる。

◇◇◇

朝目を覚ますと、ミチルが横に居ない。

安心したような、寂しいような、微妙な気分になりながらミチルの姿を探し部屋を出る。

1階に降りると、手に何かを持ったミチルと目が合った。

「なにそれ?」
「あ、部屋に鍵を付けようと思って!」

そう言って、ニコッと笑うミチル。

「早く目が覚めちゃったし、俺、しようか?」
「お願い出来る?」
「ああ!いいよ!じゃあ、2階に行こっか!!」

そう言われ、2階に向かうと部屋に入った。

「陸。そこじゃないよ!」
「ん?」
「鍵!外に付けるの!!」
「外!?」
「うん!陸が部屋から逃げないように、外に付けるんだよ!」

なんだか、ミチルの思考回路が分からない。

「俺は、逃げないよ……」
「逃げないのなら、鍵付けても良いじゃない!!」

恐ろしい事をいいながら、幸せそうな笑みを見せるんだ。

「あ、ああ……」
「じゃあ、この鍵全部付けて!!」








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