僕の彼女はヤンデレです
消えたくなるような気分の中、ミチルが準備した生ゴミを玄関に捨てた。

そんな俺の姿を見て、満足そうに微笑むミチルの姿が悪魔のように見える。

ボーゼンとする俺の手を引き、家に帰る。

「これで、私と陸はお揃いだね!!」
「あ、うん……」

ミチルと喋りながらも、おばあちゃんの優しい笑顔が頭にこびり付いて離れない。

罪悪感に包まれながらも、眠りについていたらしい。

朝起きるとミチルが居ない。

また部屋に閉じ込められた気がして、扉に手を掛けてみた。

すると、普通に開いた扉。

ホッと溜息を漏らし、1階に降りると居間で正座をしているミチルの姿があった。

何処か浮かない顔で宙を見ている。

「ミチル?どうしたの?」
「あ……。んっ……。昨日、生ゴミぶちまけたでしよ?」
「あ、うん……」
「朝ね、様子を見に行ったらおばあちゃんが生ゴミの掃除していて……」

そう言ったミチルの目は何かを思い出したかのように揺れた。

「うん……。だろうね……」

あの優しい目をした老人は、どんな気分で生ゴミを片付けたのだろう。

そう考えたら、胸が痛む。

「私が昨日怒りに身を任せたせいで、おばあちゃんに迷惑掛けちゃった……」



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