僕の彼女はヤンデレです
ミチルに優しい一面が残されていて、ホッと出来る。

ああ、そうか。

ミチルはおばあちゃん子だから、年寄りには優しいのかも知れない。

「あの女に嫌がらせしたいだけだったのに、おばあちゃんに迷惑掛けちゃった……」
「うん。
ミチルはおばあちゃんに迷惑を掛けるつもりは、無かったんだよね……」
「うん……。そうなの……」

ミチルの瞳に涙が溜まる。

「おばあちゃん……。頑張って掃除していた……」
「うん。文句ひとつ言わないで掃除していたんだろうね……」
「そうなの……」

そう言った、ミチルの瞳から涙がこぼれ落ちて止まらない。

ミチルは反省しているんだ。

「きっと、おばあちゃんは怒ってないよ……」
「そうかな……?」
「だから、これ以上おばあちゃんを悲しませる事はしないようにしような!!」
「うん……」

ミチルが素直に頷いてくれた為、ホッと溜息を漏らした。

昨日はミチルが怖かったけど、悪い子じゃない。

そう何度も自分に言い聞かせた。

朝食を済ませると職場に向かい、事務作業と庭の手入れを行う。

仕事を淡々としていると、誰かに声を掛けられビックリした。

声の主は笑顔のおばあちゃん。






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