僕の彼女はヤンデレです
「陸はどんなイジメを受けていたの?」
「殴られたり、蹴られたり。暴力的な物かなぁ……」
「そんなの、可哀想……。陸を傷付ける人は許せない!!」

ミチルの声は本気で怒っている。

今まで、こんな話をしても『お前にも非があるんじゃないの?』としか言われなかった。

俺の為にここまで怒ってくれるなんて嬉しい。

「ミチルはどんなイジメを受けていたの?」
「私は暴力は受けてないから、大した事無いよ……」

それは、違う。

「イジメられて大した事無いなんて事は無いよ!!たとえば、無視だとしても傷付いた事によってされた側はどうなるか分からない!!」
「陸は優しいね……。私、無視もされたよ……。後ね、顔の事をからかわれた……」

ミチルは苦しかったんだ。

「ミチルはそのせいで、未だに自分に自信がないんじゃないかな?」
「そうかも……」

そいつらのせいで、ミチルの自己肯定感は低くなった。

だとすれば、ミチルの性格にまで被害を及ぼしているじゃないか。

自分の事を好きになれないていうのは、考えている以上に辛いと思うんだ。

「これからは、ミチルの事を俺が守りたい!」

嘘じゃない。

この時は本気でそう思ったんだ。
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