僕の彼女はヤンデレです
少し恐怖を感じながらも、返事を返す。


「ミチルの事、裏切るつもりなんてない……」
「所詮、綺麗事」


そう呟いたミチルの目が激しく釣り上がった。


今まで見た事の無い怖い顔で、別人になってしまったのではないかなんて考えてしまう。


「綺麗事じゃないよ。
俺はミチルを裏切る気は無い!!」


ミチルの事が大好きだから、裏切りたく無い。
本気でそう思う__


「どうせ、男なんて裏切り者なのよ!」


何処か諦めた表情でそう呟いた後、ミチルの瞳が潤む。


「俺はミチルを裏切らない!!」
「信用出来ないよ……」


本気でミチルを裏切る気はないからこそ、信用を得れなくて苦しい。


しかし、俺がミチルを裏切った訳じゃないのに、どうしてここまで信じてくれない。


どうしたら信じて貰えるのか。


「私、裏切られるのだけは嫌!!」


ミチルの為なら、何でもしたい。


「もし、俺がミチルを裏切るような事が有ったらどんな目に合っても良いよ……」


自分の気持ちを伝えると、無表情のミチルと視線が合わさった。


「じゃあ、裏切ったら拷問ね!!」
「うん。いいよ……」


恐ろしい言葉をサラッと口にする、ミチルですら愛おしい。
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