僕の彼女はヤンデレです
なのに、ミチルは冷めた目で俺を睨む。


「あのね」
「うん?」
「私は冗談を言っている訳じゃ無いんだよ!」


そんな事くらい理解している。
俺だって冗談半分で返事した訳じゃない。


「冗談だなんて思ってないよ」


ミチルなら、本気で俺を殺してくれるだろう。


でも、本気で思うんだ__


ミチルを裏切るくらいなら。
ミチルを悲しませるくらいなら、死んだ方がマシだって。


「俺、ミチルを悲しませるくらいなら死んだ方がマシ……」
「本当に!?」
「うん。本当」


ミチルの目から涙が止まらない。


「ねえ、陸?」
「どうした?」
「私って、地雷だよね?」


答えは『YES』だが、それを言っていいのか悩んでしまう。


「本当の事言って……。おねが、い……」
「うん。そう、かも」
「なのに、なんで陸は私から離れないの?」
「最初はビックリした事も有る。
でも__」
「うん?」
「そんなミチルも好きなんだ……」


悪い所なんて皆有る。
逆に良い所だって有るからさ。


「陸は、変わり者だね!」


泣いていたミチルが笑顔を見せた。


「そうかな?変わり者かな?」
「うん、かなり!!」
< 141 / 165 >

この作品をシェア

pagetop