僕の彼女はヤンデレです
「俺は良い男とは、言えないと思うよ!」
「えっ!そうなんですか?
実は、私を騙そうとしているとか!?」
「いやいやいや。好きな子騙してどうするの?」

いまいち、ミチルの性格が掴めなくなってきた。

「俺は、ミチルと公園なんかを散歩するだけでも良いと思っているよ……」

下心が無い事を示しておこう。

そりゃ、ミチルの事を好きだからキスとかに興味が無いといったら嘘になる。

だけど、それ以上に信じて欲しかった。

「えっ!!散歩ですか!?」
「俺、変な事言った?」
「いえ……。嬉しくて……」

そう言ったミチルの声は掠れていて、今にも泣き出しそうな事が分かる。

が、何故泣く?

その答えがミチルの口から語られた。

「陸は私と横に並んで歩くの恥ずかしくないの?」
「え!なんで!?
むしろ、ミチルみたいな可愛い子が俺の彼女なんだと自慢したいなあ、なんて……」

私欲を出しまくりな自分が恥ずかしくて、笑ってしまう。

「陸……」
「んっ?」
「今までね……。いっぱい不細工て言われて来たの……」
「やっかみだろ!!」
「でも、鏡の中の自分を見たらなっとくしちゃって……」
「洗脳みたいな感じかな?」



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