僕の彼女はヤンデレです
彼女とのリアルでの出会いです
急いで、歯磨きをすると髪の毛をワックスでセットする。

外になんて大分出ていなかったから、ここぞと言う時に着る服が見当たらない。

現在21:02

時間を考えると焦ってしまう。

財布にゲーム代を突っ込むと、Tシャツとジーパンに着替えた。

最後に洗面台の鏡で見た目をチェックすると、家をでてバイクに乗る。

目的地の駅まで15分掛からずに辿り着いた。

会う為に来た。

しかし、実際に会う寸前になると緊張する。

会って嫌われたらどうしようという感情に押し潰されそうだ。

会わない訳にもいかない為、勇気を出して電話を掛ける。

直ぐに電話は繋がった。

「もしもし」
「あ、はい!着きましたか?」
「うん!着いたから、ゆっくり来て」
「もう、着いてます……」

えっ。
もしかして、俺の来る時間に合わせてくれたのか?

「私、コンビニの前に居ます。陸は?」
「あ、俺は高架下に居るよ!」
「すぐ行きます!」
「いや、俺行くから!」
「大丈夫です……」

しかし、5分が過ぎてもミチルは現れない。

10分過ぎた頃に、周りを見渡すと少し離れた場所にミチルにそっくりな女の子が立っている。

しかし、ひと回り細身な気がするし他人の空似だろうか。

不思議に思いながらも、ミチルに電話を掛けたが出ない。

もしかして、ドキャタン。

ああ、俺が気に入らなかったのかも知れない。




< 21 / 165 >

この作品をシェア

pagetop