僕の彼女はヤンデレです
彼女と暮らします
現在、ミチルの車の横に乗っている。

淡い桜色のワンボックス。

車内は甘ったるい匂いが充満しており、車の中にはアルコール度数の高い酒の缶が転がっている。

「車。あんまり乗らないから、掃除してなくてごめんなさい……」
「大丈夫!!」

完璧過ぎるより、このくらいの方が気楽だ。

しかし__

「車でお酒飲むの?」
「運転しながらとかじゃないですよ!!
たまに、広い家に居るのが寂しくなって、車で寝てました……」
「ああ。
なんか、変な事聞いてごめん……」
「気にしないから大丈夫!!それに……」
「ん?」
「これからは、陸が傍に居てくれるから……。嬉しいなぁ……」

なんだか、不思議な流れになって来たがミチルが可愛いから良しとしよう。

ミチルの指先が俺の指先に絡む。

緊張しているうちに、家の近くに辿り着いた。

「ここのアパート」

最悪な事に親父か帰っているようだ。

「じゃあ、ここで待っていますね……」

そう言って、アパートの前に車が停車する。

ミチルを待たせたくなくて、急いで部屋に向かうと押し入れを開けた。

昔、修学旅行で使ったボストンバッグに着る服を詰め込んでいく。

あとは、ビニール袋にゲーム機を入れたら終了。
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