僕の彼女はヤンデレです
今日も昨日と一緒の現場に向かうらしい。

仕事の相棒はミチルの父親だ。

「兄ちゃん!2日目も来たか!!根性有るなー!!」

そう言って大きく笑うミチルの父親から、悪意みたいな感情は感じない。

ただ、ミチルが嫌っているのには理由が有るのだろう。

それを俺が理解出来るかは分からないが、ミチルと同じ辛さを共有したいと言うのも本音だ。

仕事の内容はキツかった。

正直塗装の臭いで頭がクラクラする。

しかし、休憩時間にミチルとRAINで会話すると疲れなんて吹き飛んでしまう。

RAINに夢中になってる俺を見て、不思議そうな表情を浮かべるミチルの父親。

「携帯弄って楽しいか!?」
「はい!」
「携帯で何してるんだ?」
「RAINです!」
「ああ!あれは通話するのには良いけど、メッセージを打つのは好きになれねぇな!!面倒臭い!!」

そう言うと、ジュースを一気飲みした。

「でも、何時でも繋がれるって良いですよね……」
「確かに!俺の若い時は、そんな便利な物は無かったからなぁ!!」
「あはは!携帯が無いなんて生きていけないですよ……」
「その考えがヤワなんだって!!」

そう言いながらガハハと笑う。







< 59 / 165 >

この作品をシェア

pagetop