37℃のグラビティ
後夜祭が終わり、帰宅したアタシは制服のまま、マンションの屋上にいた。
吹き抜ける少し冷たい風に、冬が近い事を知る。
アタシは梯子を上り、いつもの縁に、足を投げ出して座った。
新海とクラミーの事を思い出して、二人は一緒にいるのかな? なんて……
考えたってどうしようもない事ばかりが、頭の中をグルグル回る。
どうして新海は、アタシにキスなんてしたんだろう? って……
今更としかいいようのない事まで、思い返していた。
秋風にユラユラと揺れるネオンを見ながら、心ここに有らずのアタシは、屋上の扉が静かに開いた事さえ、気付けずにいて……
「ひとり黄昏てる奴、見っけ」
突然、耳に飛び込んで来た下からの声に、驚きすぎて肩を揺らした。
吹き抜ける少し冷たい風に、冬が近い事を知る。
アタシは梯子を上り、いつもの縁に、足を投げ出して座った。
新海とクラミーの事を思い出して、二人は一緒にいるのかな? なんて……
考えたってどうしようもない事ばかりが、頭の中をグルグル回る。
どうして新海は、アタシにキスなんてしたんだろう? って……
今更としかいいようのない事まで、思い返していた。
秋風にユラユラと揺れるネオンを見ながら、心ここに有らずのアタシは、屋上の扉が静かに開いた事さえ、気付けずにいて……
「ひとり黄昏てる奴、見っけ」
突然、耳に飛び込んで来た下からの声に、驚きすぎて肩を揺らした。