37℃のグラビティ
夕ご飯も食べずに、閉じこもった部屋。


明かりもつけず、仰向けに寝転がったベッドで、天井に向かって、両手を伸ばしてみた。


天井ひとつ隔てただけの距離は、近いようで……とても遠い。


どんなに腕をのばしても届かない天井が、新海の心に思えて……


アタシはその手で顔を覆うと、堪え切れずに嗚咽を漏らした。


嫌われる方がいいなんて、嘘だよ。


たとえ好きになってもらえなくても……


新海とどんな関係でも、関わっていたいと……


思う。


『陽織』


新海がアタシを呼ぶ声が……


どんなに両耳を押さえても……


頭の中で何度も鳴り響いていた。
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