37℃のグラビティ
不貞腐れ気味に、無言のまま家を出て、ちょうどひとつ上の階で止まっていたエレベーターのボタンを押す。
立っているだけでブーツの底からも寒さが沁みて、アタシは小さく足踏みしながら、エレベーターが来るのを待った。
開いたエレベーターに、勢いよく乗り込もうとして、心臓が口から飛び出すんじゃないかっていうくらい驚いた。
エレベーターの真ん中の壁に寄りかかり、ダルそうに腕組みをしていたのは……新海。
思わず合った目を早々に逸らしてしまったものの……
このままエレベーターに乗らないわけにもいかなくて。
アタシは俯きがちに乗り込むと……
「閉」のボタンを押した。
小さな密室の中。
背中越しに感じる新海の存在と流れる沈黙が……
窒息しそうなほどの気まずいムードを蔓延させる。
立っているだけでブーツの底からも寒さが沁みて、アタシは小さく足踏みしながら、エレベーターが来るのを待った。
開いたエレベーターに、勢いよく乗り込もうとして、心臓が口から飛び出すんじゃないかっていうくらい驚いた。
エレベーターの真ん中の壁に寄りかかり、ダルそうに腕組みをしていたのは……新海。
思わず合った目を早々に逸らしてしまったものの……
このままエレベーターに乗らないわけにもいかなくて。
アタシは俯きがちに乗り込むと……
「閉」のボタンを押した。
小さな密室の中。
背中越しに感じる新海の存在と流れる沈黙が……
窒息しそうなほどの気まずいムードを蔓延させる。