37℃のグラビティ
変わりゆく日々
年が明け、三学期が始まり、半月ほど経った頃。
「ちょっと柚、大ニュース!」
教室に入るなり、明日香が大声をあげてアタシに駆け寄って来た。
「おはよ」
アタシの呑気な挨拶をスルーして、興奮気味にも明日香が声のトーンを下げる。
「新海くん、彼女と別れたらしいよ?」
いきなり飛び出した新海の名前に動揺しながら、その話は既に知っていたとも言えず……
「そうなんだ」
あくまで興味がなさそうに、わざと答えた。
どちらかといえば、明日香にとっては、それが本来のアタシだったりするから、そんな物言いを今更突っ込む事もなく、ペラペラと喋り出す。
「別れただけじゃなくってさー。昨日の日曜日、3年の女子の先輩と、一緒に街を歩いてたの誰かが見たんだって。やっぱ新しい彼女かな?」
「新海なら、そうなんじゃない?」
明日香の言葉に、内心動揺しながらも、嫌味まじりに言い放ったアタシの胸は、強い脈を打っていた。
「ちょっと柚、大ニュース!」
教室に入るなり、明日香が大声をあげてアタシに駆け寄って来た。
「おはよ」
アタシの呑気な挨拶をスルーして、興奮気味にも明日香が声のトーンを下げる。
「新海くん、彼女と別れたらしいよ?」
いきなり飛び出した新海の名前に動揺しながら、その話は既に知っていたとも言えず……
「そうなんだ」
あくまで興味がなさそうに、わざと答えた。
どちらかといえば、明日香にとっては、それが本来のアタシだったりするから、そんな物言いを今更突っ込む事もなく、ペラペラと喋り出す。
「別れただけじゃなくってさー。昨日の日曜日、3年の女子の先輩と、一緒に街を歩いてたの誰かが見たんだって。やっぱ新しい彼女かな?」
「新海なら、そうなんじゃない?」
明日香の言葉に、内心動揺しながらも、嫌味まじりに言い放ったアタシの胸は、強い脈を打っていた。