37℃のグラビティ
「ちなみに、今日はクリスマス・イヴで、俺の誕生日だったりもすんだよね」
飲みかけたシャンパングラスの手を止め、アタシは急いで新海を見た。
「え? そうなの!?」
驚いた顔のアタシへと悪戯に笑って頷くと、新海は逸らした視線をまた前に向ける。
「そんなダブルイベントを一緒に過ごして、アタシが勘違いでもしたらどうすんの?」
あくまでジョーク風に言って、突っ込んでみた。
「柚でもそんな勘違いすんの?」
からかったつもりが、逆に返されて、なんかおもしろくない。
「そんなにバカじゃない」
「知ってる。だからこうして、今日一緒に飲んでんじゃん?」
不貞腐れ気味に、口をへの字に曲げたアタシを、新海がまたサラリと切り返して笑った。
アタシの気持ちを知らない新海が発した言葉ながら、少なからずアタシの胸は傷ついて痛む。
アタシは新海にとって、やっぱり恋愛対象外なんだ……って。
飲みかけたシャンパングラスの手を止め、アタシは急いで新海を見た。
「え? そうなの!?」
驚いた顔のアタシへと悪戯に笑って頷くと、新海は逸らした視線をまた前に向ける。
「そんなダブルイベントを一緒に過ごして、アタシが勘違いでもしたらどうすんの?」
あくまでジョーク風に言って、突っ込んでみた。
「柚でもそんな勘違いすんの?」
からかったつもりが、逆に返されて、なんかおもしろくない。
「そんなにバカじゃない」
「知ってる。だからこうして、今日一緒に飲んでんじゃん?」
不貞腐れ気味に、口をへの字に曲げたアタシを、新海がまたサラリと切り返して笑った。
アタシの気持ちを知らない新海が発した言葉ながら、少なからずアタシの胸は傷ついて痛む。
アタシは新海にとって、やっぱり恋愛対象外なんだ……って。