37℃のグラビティ
午前中に始業式が行われた体育館は、午後からは入学式が行われる事になっていて、その準備に生徒会が携わる中、訪れた職員室。
生徒会執行部の顧問を探していたアタシの視線は、Ⅲ組の担任から新しい教科書を受け取るひとりの女子生徒で止まった。
どこかで見た気がする……すぐには思い出せなくて、記憶の箱をひっくり返しながら、それにようやく辿り着く。
新海がアタシに見せてくれた写メの彼女に、その女子生徒は驚くほどよく似ていた。
似ているというのは決めつけで、もしかしたら……彼女本人!? 胸に立つ小さなさざ波。
それがⅢ組の転校生、吉住陽織の第一印象だった。
生徒会執行部の顧問を探していたアタシの視線は、Ⅲ組の担任から新しい教科書を受け取るひとりの女子生徒で止まった。
どこかで見た気がする……すぐには思い出せなくて、記憶の箱をひっくり返しながら、それにようやく辿り着く。
新海がアタシに見せてくれた写メの彼女に、その女子生徒は驚くほどよく似ていた。
似ているというのは決めつけで、もしかしたら……彼女本人!? 胸に立つ小さなさざ波。
それがⅢ組の転校生、吉住陽織の第一印象だった。