37℃のグラビティ
そして翌日、挨拶の粗品を片手に、部屋を出た。


アタシの家は、15階建てマンションの14階、角部屋。


たかだか1階上るのに、エレベーターもどうかと思い、アタシは階段を使って、15階へと向かった。


15階の角部屋の前に辿り着き、そのままドアポストへ粗品を入れようとして、思わず止まる。


どうせ居ないと思っても、せめて1回くらいは、チャイムを鳴らすべき……だよね?


アタシは誰も居ないのを前提に、その部屋のチャイムを押した。
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