37℃のグラビティ
「やっぱり」と言わんばかりに、シンと静まり返った部屋。


そのドアポストに、粗品を入れた時だった。


突然開いたドアから、寝起き全開の不機嫌顔を覗かせて、男の子が言う。


「勝手に物入れてんじゃねぇーよ」


いきなりの喧嘩腰に面食らいながらも、アタシは少し強気に言い返した。


「下に引っ越して来たので、その挨拶の粗品です」


「あっそ」


そんな失礼極まりない言葉の直後に、閉められた部屋のドア。


想定外の出来事に、思わずその場に立ち尽くし、閉じたドアを見つめたまま、呆けるアタシ。


……… 何??


今の………
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