37℃のグラビティ
段々、正気に戻れば戻るほど、むかっ腹が立つ。


いったい、何様のつもり!?


勝手にポストに入れようとした事は、半歩譲るとして。


言い返したアタシの強い口調に、もうプラス半歩譲るとしても。


『あっそ』って!! いくらなんでも、なくない!? 性格、悪ッッ!!


寝起きでも、やたら整っていると思われたルックスを思い出し、それがアタシを更にムカつかせた。


あーヤダヤダッ。


顔がチョットくらいイイからって、何でも許されると思うなっつーのっ!!


あの時、そう思った何様野郎こそが、まさに(ちまた)で噂の「アーヤ」だった。
< 8 / 251 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop