この剣は守る為に
「タッカー!」

ミーアの声に。

「……」

タッカーは鎚を止め、彼女の方を見た。

…結局、鍛冶師をやめる事はできなかったのか。

悲しげにタッカーを見つめるミーア。

しかし。

「見てくれ」

タッカーは、鍛え上げたばかりの剣をミーアに見せた。

ピカピカに光り輝く、ともすれば見る者を魅了するような、芸術品のような剣の輝き。

それは、とても戦いの道具とは思えないものだった。

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