花姫コネクト
学校から少し歩いて、次の取材場所である弓道場を訪れると道着姿の高嶺くんがいた。
和の振る舞いがとても似合っていて、思わず見惚れそうになる。
背筋が伸びた姿勢、弓を引く眼差し。女子たちが騒ぐのも頷ける。
ほわんと穏やかな気持ちになっているところへ、空気をぶち壊す声が降ってきた。
「王子、鼻の下伸びてんぞ」
不意打ちに向けられたカメラがパシャッと光る。
「せめて目がハートにして下さい。一応、女子なんですが」
「そーだっけ」
いつもの調子に戻ったと思ったら、すぐこれだもの。少しくらいシュンとさせたところで、きっと神様は怒らない。
頬を膨らませていると、矢を打ち終えた高嶺くんが近付いて来た。
「大路さん」
周りに星を散りばめたようなキラキラした笑顔。さすがモテる人は違う。
「お疲れさま。新聞部の取材、今日だったんだね」
「高嶺くんもお疲れさま。なんか上手く言えないけど、すごくカッコ良かったよ!」
一年生の時は文章を担当していたから、初めて矢を射る姿を見た。
意外と弓って大きいんだなと思っていたら、高嶺くんの反応がおかしいことに気付いた。
心なしか頬が、それに耳まで赤みを帯びている。
「……ありがとう」
視線を合わせてくれない。
もしかして、照れてる?
高嶺くんって、カッコいいと褒められ慣れていると思っていた。
和の振る舞いがとても似合っていて、思わず見惚れそうになる。
背筋が伸びた姿勢、弓を引く眼差し。女子たちが騒ぐのも頷ける。
ほわんと穏やかな気持ちになっているところへ、空気をぶち壊す声が降ってきた。
「王子、鼻の下伸びてんぞ」
不意打ちに向けられたカメラがパシャッと光る。
「せめて目がハートにして下さい。一応、女子なんですが」
「そーだっけ」
いつもの調子に戻ったと思ったら、すぐこれだもの。少しくらいシュンとさせたところで、きっと神様は怒らない。
頬を膨らませていると、矢を打ち終えた高嶺くんが近付いて来た。
「大路さん」
周りに星を散りばめたようなキラキラした笑顔。さすがモテる人は違う。
「お疲れさま。新聞部の取材、今日だったんだね」
「高嶺くんもお疲れさま。なんか上手く言えないけど、すごくカッコ良かったよ!」
一年生の時は文章を担当していたから、初めて矢を射る姿を見た。
意外と弓って大きいんだなと思っていたら、高嶺くんの反応がおかしいことに気付いた。
心なしか頬が、それに耳まで赤みを帯びている。
「……ありがとう」
視線を合わせてくれない。
もしかして、照れてる?
高嶺くんって、カッコいいと褒められ慣れていると思っていた。