花姫コネクト
今年で三歳になる妹の風吹は、生まれつき体が弱くて、菌を取り込みやすい体質なのかよく病気にかかる。
病気になると治りにくく、入院することも少なくない。
付き添い人がいるから、お母さんは病院に泊まり込んでいて。
小児病棟は十五歳以下の面会が禁止されているから、私は風吹に会うことが出来ない。
二人が病院にいる間は、おばあちゃんが家のことをしてくれる。
どうしようもないことだから、寂しくなんかない。
「なーんか、いいことないかなぁ」
ソファーに倒れ込んだまま、今日買ったリボンのヘアゴムを眺める。
……天然記念物なんかじゃないもん。
昼間のことを思い出して、ムスッと唇を突き出した。なにか違うことを考えよう。
下がりかけていた口をニーッと上げて、面白い顔を想像する。
姫先輩の間抜けヅラと顧問の先生に怒られている時の顔を思い出して、ひとりでクスクスと笑う。
姫先輩って、不真面目だから怒られてばかりなんだもん。
つんつんと蕾を触りながら、ふと思う。
誰かを好きになるって、どんな感じなんだろう。
きっとこんな毎日が吹き飛ぶくらい楽しくて、キラキラしているんだ。
病気になると治りにくく、入院することも少なくない。
付き添い人がいるから、お母さんは病院に泊まり込んでいて。
小児病棟は十五歳以下の面会が禁止されているから、私は風吹に会うことが出来ない。
二人が病院にいる間は、おばあちゃんが家のことをしてくれる。
どうしようもないことだから、寂しくなんかない。
「なーんか、いいことないかなぁ」
ソファーに倒れ込んだまま、今日買ったリボンのヘアゴムを眺める。
……天然記念物なんかじゃないもん。
昼間のことを思い出して、ムスッと唇を突き出した。なにか違うことを考えよう。
下がりかけていた口をニーッと上げて、面白い顔を想像する。
姫先輩の間抜けヅラと顧問の先生に怒られている時の顔を思い出して、ひとりでクスクスと笑う。
姫先輩って、不真面目だから怒られてばかりなんだもん。
つんつんと蕾を触りながら、ふと思う。
誰かを好きになるって、どんな感じなんだろう。
きっとこんな毎日が吹き飛ぶくらい楽しくて、キラキラしているんだ。