花姫コネクト
「大路さんって、兄弟いる?」
「うん……、妹が一人」
「仲良いの?」
「まだ三歳だから、お母さんがいない時は私にベッタリ」
可愛いね、と笑う高嶺くんの声が温かくて、胸の波がトクトクと穏やかに流れていく。
高嶺くんにはお姉さんがいて、両親より過保護だった話をしてくれた。
自分で持てると言う高嶺くんからランドセルを奪って、前後ろに抱えて通学していたとか。
少しでも帰りが遅いと、公園や友達の家を片っ端から探しに来ていたという勇者なエピソードに笑いが止まらなかった。
「お姉さん、強すぎるよ」
「本人には言えないけど、僕の友達から映画版ジャ◯アンって呼ばれてたから」
「えー、なにそれ」
少し前から降り出した雨が強くなって来た。
椅子に座る体勢を変えながら腰を伸ばして、怠くなってきた足をさする。何時間も同じ格好でいると、さすがに疲れて来た。
「こっち座ろうか」
赤いじゅうたんの敷かれた床で、二人肩を並べて腰を下ろしす。
やっぱり、高嶺くんが女子から人気なの分かるな。
些細なことに気付いてくれるし、なにより優しい。どこかの誰かさんとは大違いだもの。
ガタガタガターーッ!
突然大きな音が響いて、思わず隣にいる高嶺くんの腕へしがみ付いた。
しかも変な奇声を上げて、死ぬほど恥ずかしい。
ごめんと慌てて離れるけど、心臓はバクバクと速く動いている。
風の音だろうけど、不気味な音色を奏でて止まない。
夜の学校と暗闇というシチュエーションが恐怖に拍車をかける。
遠くから電話のコール音も聞こえる気がして、ごくりと喉が鳴った。
まさかーー、うちの学校に限って幽霊とか……出ないよね?
「うん……、妹が一人」
「仲良いの?」
「まだ三歳だから、お母さんがいない時は私にベッタリ」
可愛いね、と笑う高嶺くんの声が温かくて、胸の波がトクトクと穏やかに流れていく。
高嶺くんにはお姉さんがいて、両親より過保護だった話をしてくれた。
自分で持てると言う高嶺くんからランドセルを奪って、前後ろに抱えて通学していたとか。
少しでも帰りが遅いと、公園や友達の家を片っ端から探しに来ていたという勇者なエピソードに笑いが止まらなかった。
「お姉さん、強すぎるよ」
「本人には言えないけど、僕の友達から映画版ジャ◯アンって呼ばれてたから」
「えー、なにそれ」
少し前から降り出した雨が強くなって来た。
椅子に座る体勢を変えながら腰を伸ばして、怠くなってきた足をさする。何時間も同じ格好でいると、さすがに疲れて来た。
「こっち座ろうか」
赤いじゅうたんの敷かれた床で、二人肩を並べて腰を下ろしす。
やっぱり、高嶺くんが女子から人気なの分かるな。
些細なことに気付いてくれるし、なにより優しい。どこかの誰かさんとは大違いだもの。
ガタガタガターーッ!
突然大きな音が響いて、思わず隣にいる高嶺くんの腕へしがみ付いた。
しかも変な奇声を上げて、死ぬほど恥ずかしい。
ごめんと慌てて離れるけど、心臓はバクバクと速く動いている。
風の音だろうけど、不気味な音色を奏でて止まない。
夜の学校と暗闇というシチュエーションが恐怖に拍車をかける。
遠くから電話のコール音も聞こえる気がして、ごくりと喉が鳴った。
まさかーー、うちの学校に限って幽霊とか……出ないよね?