身代わり政略結婚~次期頭取は激しい独占欲を滲ませる~
「あ。あの……指輪なんですが、やっぱりあの指輪は立派過ぎるので普段はつけられなくて……。休日とか、お出かけのときにつけさせてもらおうかなって」
この間、成さんが感情的になった際、『指輪をしてくれていない』と言われたのがずっと心に引っかかっていた。
とはいえ、大きなダイヤが付いた指輪なんて、普段使いするのは憚れる。
私が肩を窄めて成さんの返答を待っていると、彼はニコッと笑って手を重ねた。
「うん。わかってるよ。だから、今度一緒に見に行かない?」
一緒に見に?
すぐには理解できなくて、首を傾げる。
すると、成さんは柔和に微笑んで指を絡めた。
「結婚指輪。それならお互いに仕事中もつけられる」
「け、結婚……」
お見合いした上にプロポーズまで受けたにもかかわらず、私はどこかまだ実感のないままだった。そのため、急にリアルなものに感じて動揺する。
そっか……。結婚するって正式に決まったら、これからいろいろと準備するんだよね。
指輪もそのひとつで……。
なんだか、指輪を一緒に選んだり、結婚式について話をしたりするのを想像するだけで気恥ずかしい。
この間、成さんが感情的になった際、『指輪をしてくれていない』と言われたのがずっと心に引っかかっていた。
とはいえ、大きなダイヤが付いた指輪なんて、普段使いするのは憚れる。
私が肩を窄めて成さんの返答を待っていると、彼はニコッと笑って手を重ねた。
「うん。わかってるよ。だから、今度一緒に見に行かない?」
一緒に見に?
すぐには理解できなくて、首を傾げる。
すると、成さんは柔和に微笑んで指を絡めた。
「結婚指輪。それならお互いに仕事中もつけられる」
「け、結婚……」
お見合いした上にプロポーズまで受けたにもかかわらず、私はどこかまだ実感のないままだった。そのため、急にリアルなものに感じて動揺する。
そっか……。結婚するって正式に決まったら、これからいろいろと準備するんだよね。
指輪もそのひとつで……。
なんだか、指輪を一緒に選んだり、結婚式について話をしたりするのを想像するだけで気恥ずかしい。