この世界の果てに 〜冷酷陛下と悪役令嬢〜
回想
長い夢を見ていた、そうこれは10年前だ。
私が8歳のときだ。
『お母様!この本を読んで!』
まだ平和な毎日が続いていた頃だ。
『いいわよ。ルアーナは、本当に偉いわね。
こんな難しい本を持ってくるなんて。
将来は、立派なレディになれるわね。』
優しかったお母様は、私の頭をいつもなでてくれた。
お父様は、いつも仕事で忙しくて、なかなか会えなかったけど、
お母様といつも宮殿で過ごしていた。