幼馴染みは、溺愛執事!?

終礼が終わって、いつものように教室に迎えに行くと、そこに心愛の姿は無かった。

心配になり、心愛の親友である西園寺様に聞くも、突然居なくなったという。

そのまま校内を走り回っていると、空き教室から、複数の女の声が聞こえた。

「いい気味だわ。ちょっと可愛くて家柄がいいからっていっつも済ましてウザいのよ。みなさんもそう思いませんこと？」

「理依沙様の言うとおりだわ！少し意見をすると、強い口調で怒鳴られるのよ！上から目線でたまったものじゃないわ！」

「華奈ぁ、ちょっと声が大きいってぇ。それなのに美奈の許嫁とか、あのクズ女をかばうのよぉ？ホントなんなのぉ？」

理依沙…あぁ、榊家の。

華奈…は榊のグループ会社の娘だな。

美奈…というと…あぁ、これも榊の傘下の会社だ。

榊財閥。最近経営陣が大幅に入れ替わったんだったか。

それはどうでもいい。心愛の事を知っていそうだ。

「ちょっとよろしいでしょうか」

俺は声をかけた。