幼馴染みは、溺愛執事!?
今までの私なら、こんなに心乱されることもなかっただろう。

途中で走るのをやめ、歩いて呼吸を整える。

控室には、純白のドレスが飾ってあった。

ふんだんに使われたレースは、計算し尽くされたドレープと相まって、大人っぽい印象だ。

これを着て、彼の隣を歩ける。

なんて幸せなのだろう。

メイド達に手伝って貰い、いつもよりヘアメイクもオトナに。

姿見で最終チェックをしていると、ドアをノックする音が聞こえた。

「どなた?」

「私だ」

お父様。

「どうぞ」
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