夏の君


「武って、気が利くことは言えないけど、気は使えるのね!」

「…どういう意味だよ。お前の分かりやすい顔見ればわかるっつーの!」

「ふーん。今日は全然見てないくせに。」

いきなり図星を突かれ、俺は返す言葉が無くなる。
晶は頬を膨らませながら、河川敷へと向かう人の流れを見つめる。
こういう時、なんて言えばいいのか。

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