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「 あぁぁぁぁぁあ疲れたぁぁぁぁっ!!」
「 お前が…提案…したんだ…… 」
「 かおるちゃんのばぁか…… 」
「 まぁまぁほらほら、海見て元気出して!ね! 」
なんでなのか、元気いっぱいのかおるちゃんを横に、わたしと新大はたおれこんだ。
手のひらにすなを感じる。
目をとじれば、波の音がひびく。
ボロボロの体を起こせば、目の前いっぱいに広がる青い海。
「 ふぁぁぁぁ…… 」
「 …綺麗 」
「 入る? 」
「 寒くねぇ? 」
「 行ける行ける! 」
海の大きさに圧倒されるわたしたちの横で、靴をぬいで入っていったかおるちゃん。
…そして、めずらしく新大がかおるちゃんにのった。
海に入ってはしゃぐ二人を見ていたら、なんだかわたしだけ大人になった気分…。
「 ……わたしもはいるっ! 」
なんだかそれがさみしくて、わたしも海に飛びこんだ。