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「 あー……なんか寒くなってきたね 」


「 まぁまだ春だしな。座れよ 」


「 また絵かいてる、なにかいてるの? 」


「 出た、新大の画伯。…何これ犬? 」


「 ………一応、トラ 」


「 ……んん…? 」


「 見えないわ、ごめん 」




海に入ってきゃっきゃして、気付けば数時間がたっていた。


途中でジュースを買ってきたり、またまたおかしを食べたり、写真を撮ったり、いろいろしたけど



三人ですなはまにすわって、新大のかく絵をみる時間におちついた。


わたしもかおるちゃんも、新大がなにをかいてるか一発で当てられたことは、今のところない。


ざんねん。



「 一日ってあっという間だよね 」


「 あっという間に大人だもんな 」


「 はやいね… 」


「 んね、……」



あんなにあつい光を放っていた太陽も、下に下におりていって、海はオレンジ色になった。

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