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「 ……後悔なんて、すんなよ… 」
そう言った新大の目から、なみだがおちた。
泣かないで。
二人が泣くから、わたしも泣けてきちゃった。
三人で、こんなところで泣いてるなんて、……おかしいね。
「 …ねぇ、な_______ 」
「 君たち何してるんだ、此処はまだ立入禁止だぞ! 」
「 …え 」
「 やばいやばい走れ! 」
少し遠くから聞こえた、おこった声。
数メートル先で、見回りの人みたいな…感じの服を着ている人が、わたしたちに近づいてきているのを見て
わたしたちはすぐに立ち上がって、にげた。
「 …っかおる、 早くしろ 」
「 あんたみたいに早く走れないの!男女の違い!分かる!?え!? 」
「 あー分かった分かった、黙って走れ 」
わたしの目の前で、新大がかおるちゃんの手をつかんだ。
そのまま手をつないで走る二人を見て
……おいていかれるんだ、って。