near
第三章
二人のあとを追って、駅まで歩けば
ホームのベンチに座っている二人がそこにいて、わたしは目の前に立った。
「 かおるちゃん 」
……ごめんね、後悔させちゃって、ごめんね。
「 新大 」
わたしの声がとどいたことなんか、一度もなかったんだよね。
「 三人で、なんて……、約束なんか、……しなければよかった……っ 」
「 泣かないで、おねがい 」
「 ……んなこと言わないで、頼むから 」
" 大人になったら一緒に、ここに来ようね"
むかしの約束が、頭にひびいた。