手が届くその距離に
ようやく起きてくれたーと嬉しかったんだが

酸素マスクをつけようとすると嫌がるので

無理矢理つけた。

すると

「先生?」

「ん?」

目をうるうるさせながら

「手っ…」

気づいたか。

「うん。美緒ちゃん。「いやぁ!!何も聞きたくない」

遮られてしまった

だけど

「美緒ちゃん!右手みて。」

これは今後の人生にも関わることだから

少し厳しく言った

「交通事故にあったのは覚えてる?」

頷いたのを確認して話を進めた

「その怪我がかなり酷くてね、全身から出血したり打撲がいたるとこらにあったり
かなり酷かったのは右手かな。
壊死していたんだ。」
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