君色を探して
それから、本当にいろんなことがあった。
ヒヤヒヤしたし、どうなることかと不安になったことも多かった。
ジェイダとキャシディの賭け。
ロイの失踪。
クルル王との応酬。
どれも控えているだけの身であったことが、どれほど口惜しかったことか。
ついぞ、この力を使うことはなかったけれど。
(これでいいのよ、きっと)
あの二人が照らす世に、人を傷つける道具は似合わない。
残念ながら、『不要だ』と自信をもって言うことはできない。
彼らを良く思わない人もいれば、そういう思想もやはり存在する。
けれど、ねえ、見ている?
(あなたの夢見た世界も、確実に広がっている)
『ええ、私のジーニー』