コンプレックスから始まる恋
「部長、俺が会社に戻ってまとめておくので帰っても大丈夫ですよ。」
俥さん?
「じゃあ、お願いする。よろしくな。」
え?戸崎さん?
「野川さん、送るよ」
送ってくれるの…?
もう少し一緒にいれるんだ。
「あの…私これから人と会う約束してるので、茜だけ送ってってやってください。」
ちょっとまって!
お姉ちゃんに予定あるなんて聞いてない!
すると耳元で
「ちょうど野宮さんからお誘いが来たの、バッグはまた後でもいいよね?」
とこそっと話す遥。とても機嫌がいい。
「わかった、行ってらっしゃい。お母さんには言っとくから。」
うん、よろしく!
とお姉ちゃんは去っていった。
戸崎さんと2人きりだ。