コンプレックスから始まる恋


「いや…金曜日あえなくなっちゃったし、忙しくて今月は会えそうにないからさ電話掛けちゃった。」


私と同じだ…

「私も、寂しくて…電話掛けようと思っていました。」

そうか、って少し照れていそうな声が聞こえた。


「来月最初の土曜日に会いたいんだけど会えるかな?」

来月…やばい期末テストだ…

どうしよう…

「あの…来月の上旬は私がちょっと都合が悪くなっちゃいそうです…」


受験生だしテストは手を抜きたくないから…


「わかった、じゃあまたあとで考えようか。」

また言えなくて、濁しちゃった…

いつになったら言えるんだろう…

「はい、楽しみにしています。」


遅くなればなるほど辛くなるのに…

「うん、じゃあまたね。」


切れちゃった…

明日電話してもいいですかって聞くの忘れちゃった…

早く本当のこと言わなきゃなのに…

全然会えないなんて…

< 49 / 114 >

この作品をシェア

pagetop