FUZZY
でも。
でもさ……!!
「女の子とべったりくっついて歩いてたじゃん。あれはどう説明するつもり?〝アオちゃん〟なんて呼ばれて随分と親しい関係なんじゃないの?」
「……」
「言えない関係だから黙ってるんでしょ…」
「ごめん」
「ごめんとかいらないし。別に謝ってほしいわけじゃ、」
「ごめん、理乃さん。あれ、妹」
「はっ、い、妹?そんな嘘、通用するわけ、」
「いや、ほんと。これ、見て。ちゃんと見て」
そう言っておもむろにポケットから携帯を取り出し画面を操作し出した。見せられたのは碧生くんと例の女の子、そして満面の笑みを浮かべる……、
「……この人たちは?」
「俺のお母さんとお父さんだよ。その日、お母さんの誕生日で家族で祝ってたんだ。妹の櫻子を家まで送ってる道中でばったり理乃さんに会った、というわけなんですが…」
「……っ、」
「櫻子が妹って信用できるようになんでも見せるよ!写真もラインのやりとりも、今から電話だってできる」
碧生くんはラインの電話マークを押そうと親指を出した。私はそれをすかさず阻止。
もう、わかった。
………これは完全なる私の勘違い。